トップページ > 解説:スキンケアの基礎知識「スプライシングによるエラスチンの老化」

美肌のための必需品と言える美容液ですが、「何となく良さそう」「知っているブランドだった」「好きな芸能人が使っていた」と言った、曖昧のイメージで選んでしまっている人も多そうです。毎日使うものですから、ちゃんと効果があるものを選びたいですし、特に美容液は「お安くない」商品が多いだけに尚更です。

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スプライシングによるエラスチンの老化

一般に遺伝子に書きこまれた情報は、まず伝令RNAとして読みとられ、それを翻訳してタンパク質がつくられることはよく知られています。

ところが遺伝子の中には、タンパク質の情報をもつ部分ともっていない部分がきれぎれに存在していて、伝令RNAをつくる際には、情報をもつ部分をつなぎ合わせる編集が行われる。

これをスプライシングとよんでいます。

この編集作業の際のつなぎ方次第で、少しずつ構造の異なる伝令RNAができることがあります。つまり、遺伝子が一種類でも、編集(スプライシング)次第で、何種類かの伝令RNAができ、その結果、何種類ものタンパク質ができることがあるのです。

このことがエラスチンについてもあてはまる。遺伝子は一個だが、スプライシングによって何種類かのエラスチン分子(トロポエラスチン)がつくられる可能性があります。

そういうわけで動脈硬化をおこした組織の細胞では、正常の細胞と異なるスプライシングが行われて、正常のものとはアミノ酸組成のちがうエラスチンが合成される可能性が指摘されています。

しかし、話はそう簡単ではありません。というのは、組織を熱水やアルカリで処理して、溶けるものをすべて溶かしたあとの残渣をエラスチンとして分析することが多いからです。

もしもエラスチン以外のタンパク質とエラスチンとが橋かけで結合していると、エラスチンのサンプルの中にそのようなタンパク質がまじってしまい、みかけ上の組成の変化の原因となる可能性があります。

コラーゲンのように入れ替わりのおそいタンパク質は、メイラード反応や活性酸素の作用などによって、長い年月の聞に余計な橋かけができてしまうことは述べましたが、エラスチンやその周辺のタンパク質にも、このような橋かけができることは十分考えられるのです。

そういうわけで、弾性線維の組成の変化や構造の乱れは、エラスチンをつくる細胞の老化のせいなのか、それともメイラード反応や活性酸素などによる橋かけのせいなのか、まだよくわかりません。

しかし、いずれにせよ、こういった変化によって弾力性の乏しい弾性線維ができてしまうことは、うなずけるのです。

(続く)

さて肌を美しく保つための美容成分としてはお肌のうるおいを維持してくれるヒアルロン酸や、若々しい肌の材料となるコラーゲンなどが有名です。

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本当に役立つ美容液を探している方は参考にしてみてください。

管理人(薬剤師)

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