トップページ > 解説:スキンケアの基礎知識「エラスチンとはなにか」

美肌のための必需品と言える美容液ですが、「何となく良さそう」「知っているブランドだった」「好きな芸能人が使っていた」と言った、曖昧のイメージで選んでしまっている人も多そうです。毎日使うものですから、ちゃんと効果があるものを選びたいですし、特に美容液は「お安くない」商品が多いだけに尚更です。

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エラスチンとはなにか

さて、真皮の中には、コラーゲン線維とともに弾性線維があります。弾性線維の主成分はエラスチンというタンパク質です。エラスチンの名はエラスティシティ(弾力性)からきています。

つまり、ゴムのようにのびちぢみをするという意味です。

実際、体の中でのびちぢみを必要とする臓器には、エラスチンが存在します。たとえば、関節の外側にある靱帯は、骨の動きにしたがってのびちぢみをする組織ですが、エラスチンが大量に含まれています。

大動脈の壁も、心臓の動きにしたがってのびちぢみをしますが、やはりエラスチンが大量にあります。真皮の中にもエラスチンがありますが、靱帯や大動脈ほど含量は高くありません。

真皮のコラーゲンの線維とエラスチンの関係を示すとコラーゲン線維の網目の結合点にエラスチンがあり、力によって変形した網目をもとにもどす働きをしているといいます。

すなわち真皮の弾力性に重要な寄与をしていると考えられるので、当然シワやタルミの発生にもかかわっています。

先に弾性線維の主成分はエラスチンと書きましたが、弾性線維にはエラスチン以外の成分もあるらしいのです。しかし、あまりはっきりしていません。

弾性線維はコラーゲン線維とちがって特徴的な縞模様がなく、定義づけがむずかしいです。さらに、研究を困難にしているのは、弾性線維というかエラスチンが、きわめて不溶性のタンパク質で、ちょっとやそっとでは溶かすことができないことです。

したがって、組織を熱水や熱アルカリで処理し、溶けるものをすべて溶かしてしまった残りをエラスチンと称することが多いのですが、こんなやり方には大いに問題があります。

しかし近年、エラスチンの生化学的研究もずいぶんすすんで、いろいろなことがわかってきました。エラスチンの単位となる分子は、トロポエラスチンという分子量約7万のタンパク質です。エラスチンの線維はこのトロポエラスチンが会合し、鎖と鎖がたくさんの橋かけで結ぼれてできあがっています。

橋かけはケラチンの橋かけともコラーゲンの橋かけともちがう。デスモシン、イソデスモシンという特殊な構造の橋かけです。この橋かけによって、エラスチンは大へん安定な構造体になり、いろいろな処理にも耐えます。

エラスチンがなぜゴムのようにのびちぢみができるのかは面白い問題であり、さまざまな考えやモデルが提出されていますが、まだはっきりしません。

エラスチンをつくっているアミノ酸の組成はかたよっていて、プロリン、アラニン、パリンなど水をきらうアミノ酸(疎水性のアミノ酸)が多く、親水性のアミノ酸が少ないです。

そして、パリンやプロリンを含む特別な繰り返し構造がたくさんあることがみつかっています。これらの繰り返し構造の部分が、特殊な立体構造をつくっており、これがゴムのような弾性を生み出していることは確かなようです。

たとえば、力を外から加えるとこの立体構造は、一時的にこわれてのびますが、力をとり去ると水をきらう性質からまた元の立体構造に戻るモデルが提出されています。

もちろん鎖と鎖の間の適当な場所を橋かけでとめておくことも、弾力を生み出すために必要と考えられます。

(続く)

さて肌を美しく保つための美容成分としてはお肌のうるおいを維持してくれるヒアルロン酸や、若々しい肌の材料となるコラーゲンなどが有名です。

当サイトではこうした成分が入った美容液を様々な角度から比較しています。

本当に役立つ美容液を探している方は参考にしてみてください。

管理人(薬剤師)

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