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細胞に傷害を与える活性酸素

さて、細胞に傷害を与える原因はたくさん考えられますが、有力な原因のひとつが活性酸素です。

人間は食物から得た栄養物を、呼吸で得た酸素によって燃やして、生きるのに必要なエネルギーをつくり出しています。

この際、大部分の酸素は水になるのですが、一部は活性酸素になってしまいます。

活性酸素とは、ふつうの酸素よりもずっと化学反応をおこしやすい酸素のことで、ヒドロキシラジカル、スーパーオキシド、過酸化水素などをひっくるめて活性酸素とよんでいます。特にヒドロキシラジカルは反応性が強いです。

体の中で活性酸素が発生すると、いろいろな生体成分と化学反応をひきおこします。活性酸素の攻撃を非常にうけやすいのは脂質です。脂質は細胞の膜の成分なので、細胞自体も損傷をうけることになります。

活性酸素はまたタンパク質や遺伝子の本体のＤＮＡなども攻撃します。これらも細胞の重要な構成成分ですから、損傷をうけると、当然細胞の活動は低下していきます。

毒性をもつ活性酸素の生成は、酸素を利用する人聞のような生物にはさけられない宿命だそうです。

また、白血球は体の中に侵入してきたバイ菌を殺すために活性酸素をつくり出します。これは体にとって必要なことなのですが、細菌を殺すと同時に、その周辺の組織を痛めてしまうことがあります。

その他、微量の金属と糖の存在によっても活性酸素が生じますし、紫外線によっても活性酸素ができるという。皮膚の場合、他の臓器とちがって、紫外線にさらされているので、このようにしてできる活性酸素が問題となります。

いろいろな原因によって生じた活性酸素が、細胞を攻撃して痛めつけ、細胞を老化させ、その結果コラーゲンの合成と分解のバランスがくずれてしまう可能性は、十分考えられることです。

（続く）

さて肌を美しく保つための美容成分としてはお肌のうるおいを維持してくれるヒアルロン酸や、若々しい肌の材料となるコラーゲンなどが有名です。

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管理人（薬剤師）

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