トップページ > 解説:スキンケアの基礎知識「角質層の中の脂質」

美肌のための必需品と言える美容液ですが、「何となく良さそう」「知っているブランドだった」「好きな芸能人が使っていた」と言った、曖昧のイメージで選んでしまっている人も多そうです。毎日使うものですから、ちゃんと効果があるものを選びたいですし、特に美容液は「お安くない」商品が多いだけに尚更です。

>>>最新の美容液比較ランキングはこちら

角質層の中の脂質

さて、俗にアブラ手とかアブラ足とかいって、手のひらや足のうらがアブラぎっている人がいます。

手のひらや足のうらには皮脂腺がないのですが、角質層由来の脂分がでてきたものであることは前に述べました。

角質層からジワリとでてくる脂分は、もちろん手のひらや足のうらに限らず、全身の表皮にあります。

化学組成をしらべてみると、皮脂腺の分泌する脂質とちがって、ロウやトリアシルグリセロール、スクワレンなどを含まず、遊離の脂肪酸とコレステロールエステル、セラミドを主成分としています。

そして、角質層にはこれらのもとになる脂質が含まれており、この角質層聞の脂質も、肌の水分保持に重要な役を演じていることが最近わかってきました。

脂質は水には溶けませんが、アセトンやエーテルのような溶媒(有機溶媒)によく溶けることは前に述べました。

皮膚をアセトンやエーテルで処理すると肌荒れがおこります。

皮脂膜が溶かされてのぞかれてしまうからと考えられていました。

ところで、アセトンやエーテルで処理しても、一分程度では肌荒れはおこりません。五分以上の処理でおこりはじめ、20分も処理するとひどい肌荒れになり、治るのに一週間以上かかります。クリームをつけたぐらいでは治りません。

表皮の水分をはかってみると、著しく低下しています。

アセトンやエーテルの中に溶けでてくる脂質を分析してみると、一分ぐらいの処理では、主にスクワレン、トリアシルグリセロール、ロウなどが含まれています。

すなわち、主として皮脂膜が溶かされたことがわかります。

ところが、五分以上の処理で抽出されてきた脂質を分析すると、脂肪酸やコレステロール、コレステロールエステル、セラミドなどで、角質層の中の脂質が溶かし出されてきたことがわかったのです。

つまり角質層の脂質をのぞいてしまうと、水分保持力が落ちて、ひどい肌荒れを生ずると考えられます。

角質層をよくしらべてみると、ケラチンをためこんで死んだ細胞と細胞の聞に脂質の層があります。

もとは細胞の中にあった脂質が細胞の角化とともに放出されてできると考えられています。

前に表皮のイメージは、水をたっぷり含んだスポンジを、ラップでおおったようなものだといいましたが、どうやら、スポンジとラップは何段重ねにもなっているらしいのです。

(続く)

さて肌を美しく保つための美容成分としてはお肌のうるおいを維持してくれるヒアルロン酸や、若々しい肌の材料となるコラーゲンなどが有名です。

当サイトではこうした成分が入った美容液を様々な角度から比較しています。

本当に役立つ美容液を探している方は参考にしてみてください。

管理人(薬剤師)

>>>美容液比較ランキング

スキンケアの基礎知識

トップページ
美容液比較
スキンケアの基礎知識

目次

トップページ
美容液比較
スキンケアの基礎知識